氷点 前編

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156分はサスガに長かったな。おっさん、疲れたわ。原作を知らないし、リメイクも見たことがない気持ち悪い感想を。
なにか大事なものを失ったときの人間の歪みは計り知れない。啓造(仲村トオルさん)の行為は狂気としかいいようがないのだが、彼はこうすることでしか悲しみを乗り越えることはできなかった。夏枝(飯島直子さん)に村井(北村一輝さん)との関係を問い質していれば済んでいた話なのに、それができないのが男という生き物なのかもしれない。結局問い質したのは陽子(石原さとみさん)が18歳になってから。何年かかってんだよ!でも、この陰湿な復讐劇には男としてちょっと共感するところがあるね。啓造の復讐を知った夏枝は目には目を、復讐には復讐をで、溺愛していた陽子を一転いじめつづける。夏枝もこうするしか、生きていけなかったのだろう。陽子の首を絞めたことを謝り、抱き締めるんだけど、それに若干抵抗を感じてしまう夏枝の表情やら、啓造は自分の罪の重さに気づき、陽子を初めて抱き締めるシーンが妙にリアルだった。誰かを憎んで生きることは辛いことだけど、そうすることでしか生きられない人間もいる。
陽子の幼少期を演じた森迫さんがあまりに素晴らしい演技を見せていたんで、石原さん大丈夫かな?と思ったけど、ラストの慟哭を見て、杞憂だったようだ。これが演技か?と思うほど迫力に思わず涙がでかかった。いい女優さんになったね。飯島直子さんにあまり女優のイメージはなかったけど、意外とハマってて怖かった。徹(手越祐也さん)と北原(窪塚俊介さん)は演技がちょっと優しすぎるかな。不満といえば、相手を確認しないで、電話で話し出すのが続いたことかなぁ。村井と松崎(本上まなみさん)のことね。
明日の後編も楽しみ。ラストはどうなるのかな?